「リピート率90%」の嘘、暴きます。
こんにちは。
大阪の縮毛矯正専門店「矯正屋」の辻 和典です。
美容室の広告で──
「当店のリピート率は90%以上です!」
といううたい文句、見かけたことありませんか?
一見すると「お客様の満足度が高い店なんだな」と思うかもしれません。
でも、僕はいつもこう思います。
……それ、本当に信じていいんですか?
今日は、縮毛矯正を25年以上やってきた僕が、
“リピート率90%”の真実と、矯正屋で実際に起きている「リアルな数字」の話をします。
ちょっと辛口になりますが、美容室選びで後悔したくないあなたにこそ読んでほしい話です。
目次
「リピート率90%以上」は現実的にあり得ない

リピート率が90%以上──つまり、来てくれたお客様の9割が次回も来るってことですよね。
でもそれ、冷静に考えてみてください。
たとえば、プロ野球の打者。
3割打てたら一流とされる世界で、「9割打てる選手」なんて存在しません。
それと同じように、お客様の9割が毎回リピートしてくれるなんて、まず現実ではあり得ません。
数字で考えると、もっとあり得ない
うち「矯正屋」は開業から22年間、平均して毎月20名ほどの新規客が来てくれました。
それを累計すると5300人以上の新規のお客様が来店したことになります。
ここで仮に「リピート率90%」だとすると──
4,770人が継続的に通ってくれている計算になります。
……でも、実際にはどうでしょう?
矯正屋は僕ひとりでやっている小さなサロンです。
どんなに頑張っても1日3名 × 25日稼働 × 平均4ヶ月サイクルが限界。
つまり、対応できるお客様数はせいぜい300人ほど。
ということは──
もし僕のリピート率が本当に90%なら、同じ規模の店を16店舗くらい経営してなきゃおかしいという話になるんです。
……いや、そんなんムリやろ(笑)
じゃあ、なぜ「90%」って言うの?
多くの美容室が出している「リピート率」は、その定義が曖昧です。
初回来店 → 2回目来店 = リピート1件
一年以内に再来すればOK
一度でも戻ってきたらカウント
……みたいな都合のいい集計をしてる場合がほとんど。
実はうちも、初回来店〜1年以内で見れば90%以上リピートしてもらってます。
でも、それって「ちょっと良かったからもう1回来た」っていうレベルの話。
“本当のリピート”って、その先にあると僕は思っています。
リピート率は「恋愛」と同じ

恋愛でも、最初は誰だって感動します。
「すごく優しい」
「趣味が合う」
「こんな人、初めて!」
でも、何回か会っていくうちに気づくんです。
あれ?思ってたのとちょっと違うかも…
美容室も同じです。
最初は「こんな髪、初めて!」って感動しても、何回か通ううちに少しずつズレが出てきて、
やがて「なんか違うな…」とフェードアウトする。
だから、僕の感覚では3回以上の継続来店からが“本当のリピート”。
2〜3回の来店で「うちのリピート率は90%です!」って言われても、
それって人間関係でいえば「3回目のデートが終わっただけ」ですよ。
矯正屋の“リアルな”リピート率
では実際、うち矯正屋のリピート率はどのくらいかというと…
約4〜5%です。
えっ?って思いました?
逆に言うと95%の人を失客しているって事?
アカン店やんww
でもこれ、が正真正銘の嘘偽りのないリピート率のリアルなんです。
詳しく説明すると
開業から22年間、5300人の新規来店客のうち、今も通ってくださっている方が約250名という計算です。
つまり、95%以上のお客様が矯正屋から離れていったということ
正直…ちょっと凹みますよね(笑)
でも、これがリアルです。
それでも僕は、この数字を誇りに思う
こうやって見ると、
矯正屋に来てくださった方は5300人
今も通ってくださってるのは約250人
つまり、250人の“圧倒的な支持者”がいるってことなんです。
これってすごくないですか?
そして僕は、
その“わずか5%”の方々を大切にしたい。
一度離れてしまったお客様も、いつでも帰って来られるような店でありたい。
最後にひとこと
最初は誰だって感動する。
でも、それが“当たり前”になっていったとき、関係は崩れていく。
だから僕は、「当たり前」を「ありがたい」と思い続ける努力をしたいと思っています。
感謝の気持ちを忘れずに、
また特別だと思ってもらえるように。
それが、美容室という場所を通じた“人との関係”なんだと思っています。
95%の去っていったお客様に再会できたら、うれしいです
もしあなたが今、
「しっくりくる縮毛矯正が見つからない」
「なんとなく美容室を転々としている」
そんなふうに感じているなら──
どうぞ、また矯正屋に帰ってきてください。
たとえ少し時間が空いていても大丈夫。
また再会できる日を、心から楽しみにしています。


