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縮毛矯正の失敗で被害を受けたら返金請求は可能か?
結論から申し上げますと、私自身としては、縮毛矯正の失敗で被害を受けたお客様がその料金を支払うべきではないと考えています。
しかし、残念ながらすべての美容室が同じ考えを持っているわけではありません。
ここからは私個人の持論ですが、一般的な感覚としても、そして縮毛矯正の専門家の意見としても大きくは間違っていないと自負しています。
私の考えとして、縮毛矯正の失敗に遭われたお客様から美容室が料金を頂くことは、非常に問題がある行為と考えています。
縮毛矯正の施術にミスがあった場合、それをお客様に自ら申告するのは美容師としての義務だと思っているからです。
そしてミスがあった以上、その商品は不良品であると言えます。不良品である商品に快くお金を支払う人って居てないですよね。
以上の理由から私自身としては、縮毛矯正の失敗で被害を受けたお客様がその料金を支払うべきではないと考えています。
確かに美容室によっては違う考えを持っているサロンもあるでしょう。
しかし、これだけはハッキリと言えます。
返金されるか否かは別にして「縮毛矯正のトラブルに遭ったお客様」には、少なくとも返金請求をする権利はあるという事だけは間違いありません。
返金交渉前に知っておくべきこと
縮毛矯正の結果に失望したお客様には返金を求める権利があります。
しかし、その交渉に臨む前に理解しておくべき重要な事実があります。それは、美容室の中には、筋の通らない理屈を主張するところも一定数存在するという事実です。
筋の通らない理屈を主張する美容室は、縮毛矯正の失敗を認めず返金交渉を難航させます。
そのような場合、長時間の不毛な議論を避けるためにも、早めに距離を取るのが賢明かもしれません。
なぜなら、縮毛矯正の失敗で既にストレスを感じているあなたの心にとって、このような議論は余計なダメージとなるからです。
具体的な例として返金を求めるあなたを「クレーマー」として扱うケースがあります。
これは一見すると理不尽に思えますが、残念ながら現実にそんな美容室は少なからず存在します。
確かに縮毛矯正で失敗され、その結果に納得できない場合は、返金を求める権利があります。
しかし一方で、返金交渉はストレスの元となりうるという現実も知っておくべきです。
美容室の立場から見た返金しない理由
縮毛矯正の失敗に対して美容室側が返金に応じない理由は主に二つあります。
- サービスを提供したことによる料金発生
- もう一つは「やり直しによる対応」です。
美容室は「サービスを提供したため料金が発生するので結果は関係ない」と主張することが結構多いのです。
確かに、美容室は商品を提供する仕事ではなく役務(サービス)を提供する仕事であるという事実は無視できません。
そのため、「サービスの提供があったから料金が発生する」という理屈は間違っていないように見えます。
しかし、これはあくまで「失敗」と言う事が前提の理屈です。
- 例えば、カットが似合わなかった
- カラーの染まりが悪かった
- 縮毛矯正の伸びが悪かった等
これらの「失敗」に対しては「お直しで対応」という解決策が妥当でしょう。
しかし、髪がチリチリ、ビリビリ、テロテロになるような重大な問題は、「失敗」ではなく「事故」に該当します。
そのため、「事故」については、「美容室とお客様」という関係性ではなく、「加害者と被害者」という関係性が生じるのです。
この点を踏まえると、「髪がチリチリ、ビリビリ、テロテロになるような重大な問題」の場合は、美容室が返金に応じない理由として挙げられる「サービス提供による料金発生」と「やり直しでの対応」は、被害を受けたお客様にとっては「理不尽な言い訳」でしか無いような気がします。
返金請求の最適な手段
縮毛矯正で髪がチリチリになり返金を請求する際の最適なアプローチ方法を解説します。
まず、美容室に電話やLINEでコンタクトを取り、自身の髪の状態と感じている不満を詳細に伝えることが重要です。
その際に伝えるべきポイントは4つあります。
1.あなた自身が美容室の仕事が役務(サービス)を提供する仕事であることを理解している。
2.今の髪の現状は美容室の役務を果たしたとは認識できない。
3.本来髪の状況を改善するために来店したにも関わらず、逆に髪の状況が悪化し取り扱いが困難になった。
4.以上の理由から施術代金の返金を要求する。
これらのポイントを伝えることで、返金請求の意図とその背後にある理由をシンプルに説明することができます。
また、「髪の状態を具体的に見ないと分からない」と言う美容室も存在します。
しかし失敗した髪の状態などは、そもそもその美容師が一番わかっているのです。
このような場合「とぼけて誤魔化す」と言う姿勢を根本的に持っている相手と言う可能性があります。
つまり確信的に誠意の低い美容師と言う可能性がありますので返金は難しくなるかもしれません。
縮毛矯正の失敗後の返金請求は早期行動が肝心
縮毛矯正の失敗による返金交渉は、早ければ早いほど良い結果が期待できます。
美容師は基本的に、お客様の喜ぶ顔が見たいという想いから行動し、最高の縮毛矯正の提供を目指しています。
その一心で努力している美容師ですので、お客様の髪を傷める事態になった場合、美容師自身も大きな罪悪感を感じ、心が痛んでいるのです。
しかし、この罪悪感も時間とともに薄れ、一週間も経てば忘れられた過去の出来事となります。
そのため、返金交渉は罪悪感がまだ新鮮な状態で行う方が相手の心に響きやすく、返金成功の可能性が高まるのです。
縮毛矯正の失敗による返金請求は、事故の発生を認識した美容師の罪悪感が新鮮な内に、早期に行動することが成功への鍵となります。
早期行動が良いもう一つの理由
縮毛矯正の失敗後の返金交渉がなるべく早めの方が良いもう一つの理由は、返金交渉を遅らせてしまうと”髪が他の理由で傷んだ”という反論の余地を相手に与えてしまうからです。
美容師は自身のミスを知っていますのでしクレームが来ることを予想しています。なので時間が経つほど言い訳や心の準備が整ってしまいます。
これを防ぐために、縮毛矯正の失敗に気付いたらすぐに美容師に連絡することをお勧めします。
また、返金交渉前には、ホームカラーなどの自宅での追加施術や、他の美容院での施術(カットを含む)を行わないように注意が必要です。
これらの行為が行われると、髪の傷みの責任の所在が不明確になり、返金交渉の進行が難しくなります。
そうならないためにも、追加の施術が絶対にないことを証明する意味でも、できるだけ早く(理想的には翌日)美容師に連絡をすることが必要となります。
縮毛矯正の失敗後の返金交渉は、早期行動と追加施術の避けが成功のカギとなります。
縮毛矯正失敗後の返金交渉は、冷静さが最強の武器
大切な髪が傷められた事により、非常に感情的になる気持ちは解ります。しかし、ここで重要なのは、感情的にならずに冷静さを保つことが大切です。
感情的になると、冷静な判断が難しくなり、返金交渉がスムーズに進むことが難しくなります。
何故なら、こちらが感情的になると、相手も感情的になる可能性が高まるからです。
縮毛矯正の過失を犯した美容師は心に余裕がありません。そのため「攻撃が最大の防御」となり感情的な反応が予想されます。
お互いが感情的になると、生産性のない憎しみのループに陥る可能性があります。
これを防ぐためには、相手と同じ土俵に立たないことが重要です。心に余裕がない相手と交渉する際の最強の武器は「冷静さ」です。
縮毛矯正の失敗後の返金交渉は、感情的になることを避け、冷静さを保つことが最も効果的な戦略となります。
美容師の感情に訴える効果
縮毛矯正の返金交渉で効果的な手段として推奨するのは、美容師の感情に訴えかけることです。
攻撃的になるのではなく、自分の困難を素直に伝えることで、美容師の心に訴えかけることが可能です。
美容師は、基本的にお客様に喜んで頂きたいという強い願望を持ち、職人としてのプライドの高い人です。
そのため、信頼頂いていたお客様からの期待を裏切る事は、美容師自身も非常に悲しみを感じています。
ですので、あなたの悲しみや困難は、美容師の感情に強く訴えかけ返金交渉を進めるための強力な手段となります。
他店での修正費用の負担は必要か?
縮毛矯正の失敗後、他店での修正費用を請求することが可能かという疑問については見解が大きく分かれます。
矯正屋の考えとしては、他店での直しを希望される場合には全面的に対応し、その費用を全額負担します。
私は、縮毛矯正の重大な過失によるビビリ毛等は事故と見なします。
事故である以上は施術費用は当然のことながら返金し、その後の責任もきちんと果たす必要があると私は考えます。
ただし、二度目以降の他店での修正に関しては、それ以上の費用の請求には対応できません。
その理由は、他店での補修により更なるダメージが進行する可能性があるからです。その場合、責任の所在が当店なのかその他の美容室なのかが分からなくなり、責任の取り方が難しくなるためです。
縮毛矯正の失敗後、他店での修正費用を負担すべきかどうかについては、難解な問題であり、大半の美容室が否定的な意見を持っていると考えられます。
私自身も実際の所は「美容師である以上は自分の不始末は自分の技術で責任を取り補っていきたい」と言うのがホンネです。
以上が私の考え方でありますが・・・
これらはあくまでも縮毛矯正を専門的に行って来たプロとしての私の意見です。
ただ・・・・
人間的な部分での私の意見としては
返金交渉なんて不毛な事に労力を費やすのは逆に勿体ないと思っています。
理不尽な美容師の屁理屈に付き合う前に気持ちを切り替えた方が建設的だと思っています。