大阪の縮毛矯正 専門店矯正屋の辻です。
縮毛矯正で失敗されて酷い状態になったので矯正屋に駈け込んでくる方が意外と多くいます。
その際にどんな状況だったのか?をお客様から聞くわけですが、大抵の場合は美容室の対応に問題があると感じます。
今回のケースは非常にレアなケースで美容師を44年している私でも初めてのトラブルで失敗の原因や施術内容も常識外れなのですが、美容室の対応が酷すぎて結局は裁判沙汰になったと言う話です。
ヘアカラーの施術で起こった髪の根元の折れ
ご相談された髪のトラブルは「根元の折れ」です。
根元の折れは、縮毛矯正ではよくある失敗ですのでLINEで相談された時は軽く考えていました。
ご来店され、状態を確認すると見事に髪の根元が全頭にかけて折れており、全ての髪が頭皮に張り付いたようになっていました。
この時少し違和感を感じました。
何故なら根元の折れは、頭頂部や分け目あたりに起こることは多々あるのですが、全頭に渡っての折れは見たことが無かったからです。
何よりも不思議だったのは、この根折れを起こした際の施術は、縮毛矯正では無くヘアカラーでの施術で起こったトラブルだと言うのです。
ヘアカラーで髪の根元が折れる訳が無い!
還元作用が全く無いカラー剤で髪の形状が変わり、曲がったり根元が折れるなどの変化が起こることは絶対にありません。
なので最初はお客様が嘘を言っているか、勘違いをしているかのどちらかだと思い何度も確認をしましたが、やはりヘアカラーで起こったトラブルだと言うのです。
お客様から聞き取った話をまとめてみると
- カラーをしたのに全く染まっていなかった
- 根元が地肌に張り付くように折れている
- 頭皮がかぶれて病院に通院した
- 美容室は何時もと同じ事をしているので原因が解らないと言っている
これだけ聞けば答えは簡単です。
カラー2剤とパーマ液を間違えて使ったのです。
ヘアカラーは主剤となる1剤と酸化剤である2剤を混ぜる事で発色し髪が染まる訳です。
そのカラーの2剤とパーマ液を間違えてしまったとしか考えられません。
普通であれば起こらないミスですし起こしてはいけないミスです。
でも、それを起こすのもまた人間ですし、今回はそのあり得ない事が起こったのです
恐らく、カラーの2剤のパッケージとパーマ液のパッケージが似ていたとか、同じ場所に保管していたとかで間違えてしまったのでしょうね。
カラーの1剤とパーマの1剤の混合液を塗布すれば
- 酸化作用が無いので髪が全く染まらない事も当然です
- 非常に刺激の強い液剤になるので頭皮がかぶれる事は当たり前の話し
- 還元作用があるパーマ液を根元に塗布すれば、髪の根元が折れる事も当たり前の話し
美容室側は何時もと同じ事をしているので原因が解らないと言っているようですが、現象とはそうなる原因があるから起こる事なのです。
何時もと同じことをしていたら何時もと同じ結果になり、何時もと違う事をしたからトラブルが起こっただけの話しなのです。
最終的にクレーマー扱いの逆ギレで乗り切ろうとする
結果から見て薬剤を間違って使用したことは疑いようがなく、原因が解らないからと言って責任を取らなくてもいい事には絶対にならないのです。
この美容室の対応はこうです。
- 薬剤の間違いもなくいつも通りさせてもらった
- 通常通りに作業したので料金はいただきます
- いつも通りに施術しているから落ち度は無い
- うちは作業を売っている仕事です
- お医者さんに行って治らなくても治療費払うでしょ
正直耳を疑いますね・・・
確かに、わざと間違いを犯す美容師はいません。
だから「いつもと同じようにした」とは主張するでしょうが、その美容院でカラーをして染まらず、根元が折れ、頭皮にかぶれが出たと言うのは事実なのです。
なのに落ち度が無いと言う主張に正当性は一切無いと思います。
「お医者さんに行って治らなくても治療費払うでしょ」って切れ気味に言われクレーマー扱いをされたそうですが・・・酷い話しですね。
お医者さんに行って治らなくても治療費を払うのは、そのお医者さんに全くの落ち度が無くそうなっても仕方の無い場合だけです。
こんなもん!風邪で病院に行った患者様が、病院側のうっかりミスで間違えて劇薬を投与されたようなものですよ。
それで「お医者さんに行って治らなくても治療費払うでしょ」ってそんな話しが通るわけが無いのです。
今までの話し合いの中で「薬剤の間違いもなく いつも通りさせてもらった」と主張する美容室に「じゃぁ、何故こうなったんですか」と聞いても「理由はわからない」としか答えなく一向に話しがかみ合わないらしいです。
しかし、今回のお客様は、この美容室の対応にかなり憤慨しており一歩もひく気は無いようです。
今回の話しで間違いなく言える事は・・・
実際に頭皮がかぶれて病院にまで行っているのだから「理由はわからない」では絶対に済まされないと言う事ですが、この様に理不尽な相手だと直接話しても意味はなく裁判をするしか方法はないと言う事ですね。
美容室選びは美容師の人柄も良く見極めた方が良いですね。