若い美容師たちへ──僕が44年かけて見つけた”美容師という生き方”

若い美容師たちへ──僕が44年かけて見つけた”美容師という生き方”

2025年6月26日

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「美容師ってセンスが必要?」そう思っているあなたへ

美容師の仕事って、キラキラして見えるかもしれません。 「センスがある人がなる職業でしょ?」とよく言われます。

でも──僕は違うと思うんです。

この記事は、そんな“誤解”を解きほぐしながら、 これから美容師を目指す若い人たちに向けて、 44年この仕事に向き合ってきた僕が伝えたいことをまとめたものです。

はじめに:なぜこの記事を書いたのか

矯正屋

はじめまして。 僕は大阪・藤井寺で縮毛矯正専門の美容室「矯正屋」を一人で運営している美容師です。

美容師としてのキャリアは44年、縮毛矯正の専門家としては25年以上、クセ毛やうねりで悩むお客様と本気で向き合ってきました。

この記事は、これから美容の道に進む若い人たちへ送るエールとして、僕が積み重ねてきた経験と、仕事へのスタンス・考え方をまとめたものです。

これから始まる長く険しい美容の道を進むための羅針盤にして頂ければ幸いです。

そして、この記事を書いた大きな理由があります。

実は、僕の18歳の息子が、次の春に高校を卒業して美容学校に進学する予定だからです。

これから美容師の道を歩もうとしている彼に、そして同じように夢を抱いて美容業界に飛び込もうとしている若い人たちに、16歳で美容の道に入り60歳になる現在まで現役を続けている僕自身がこれまで経験してきたこと、伝えたいことを残しておきたいと思ったのです。

美容師は良い仕事だぞぉーw

美容師との信頼関係を築くメリット

美容師って、本当に不思議な仕事です。

華やかに見られがちだけど、裏では地味な積み重ねの連続。感情労働でもあり、体力も精神力も必要。でもそれでも、心から「この仕事について良かった」と言えるのは、やっぱり特別な仕事だからです。

僕のような中卒のバカでも、人並み以上に豊かに生きていける。
そんな仕事中々無いと思います。

現在60歳だけど全然現役
75歳まで現役を続行するつもりです。

毎日楽しくお客様と会話をして、ストレスもなくお金を稼ぐ事もできる。こんな仕事、他にはありません。

ただし、それは簡単な道ではありません。だからこそ、若い美容師に伝えたいことがいっぱいあるんです。

美容師の魅力の一つは定年退職が無いって事。

自由な生き方

定年退職がないって実は結構素敵な事なんですよ。
定年が無いという事は時間の制限や枠組みに縛られず自由な生き方が自分で選べるという事だから。

実は飲み友達が今年二人も定年退職されました。

長い間お勤めご苦労様でした、と心から思います。

ふと気づいたんです。
言うても僕も同い年の60歳www

普通に会社勤めしてたら、今ごろ定年なんやなぁ・・・と。

その方たちは定年後も継続雇用で引き続き働くけれども収入は半分近くに減ると聞きました。

その話を聞き、僕はあらためて美容師という“定年のない仕事”を選んで本当にラッキーだったと思いました。

確かに収入の保証こそないものの、元気でさえいれれば75歳になっても収入が激減することもないし、努力すれば60歳からでも収入を増やす事もできる。

こんな夢のある仕事が美容師と言う仕事なのです。

「センス」より「我慢する力」

縮毛矯正

お客様から「美容師ってセンスがある人の仕事ですよね」と言われることがあります。 でも、僕は心の中でこう思うんです。

「いやいや、センスなんて要らない。必要なのは“我慢する力”だ」と。

美容師の仕事は、毎日繰り返されるシャンプー、ドライ、施術の手順の積み重ね。

見た目は華やかに見えるけど、実際は地味なルーティンの連続です。

そしてここに、もう一つ大事な現実があります。

美容学校に入学し卒業するまでにかかる費用が約400万円もかかるという現実です。

美容師という仕事に就くために、まだ本当に自分に向いているのかがわからない状態にもかかわらず、約400万円の投資が必要なんです。

これでは「美容師と言う仕事に少し興味はあるけど」程度の感覚の人が美容業界に入ってくることが出来ません。

美容師と言う仕事に対して大きな期待を持ち見た目の華やかさに憧れ「華やかでかっこいい仕事」と言う幻想を持った人だけが美容学校に入学する訳です。

でも実際の現場に入ると、自分の抱いていた理想と現実とのギャップに失望して、多くの人が辞めていきます。

しかし──美容師という仕事は、わずか数年程度で見極められるような浅い世界ではありません。

続ければ続けるほど、美容師であることの良さがわかってきます。

新しい技術を覚えるにも時間がかかるし、同じ失敗を繰り返して落ち込むこともあります。

だけど、どれだけ正確に、ブレずに、集中力を保って「同じことを繰り返せるか」。その力こそが、美容師にとって本当に必要な資質だと僕は思っています。

続けることでしか見えてこない景色がある。
だから、諦めずに毎日コツコツ積み重ねてほしいと思います。

 

「意味がない毎日」を積み重ねた先に答えがある

勉強

子供がまだ小さかった頃に「何で勉強しなくちゃいけないの?」と聞かれたことがあります。

僕はこう答えました。

「意味なんて無い。でも、意味が無いことをコツコツ続けることに、大きな意味がある」

学校の勉強なんて社会に出たら役に立たない──そう思うかもしれない。 でも、その「意味がないこと」に耐えて継続できた人だけが、結果的に強くなれる。

大企業がなぜ高学歴の人間しか採用しないのか?

それは──

はっきりと言えば「学歴が低い人間は、しょせん何をやってもダメ」だという事を、大企業が知っているからです。

学業という、特に意味のない“同じこと”をコツコツ続ける習慣が身についていない人は、結局何をやっても続かない。 だから高学歴の人間が選ばれるのです。

でも、美容師なら勉強をしてこなかったというビハインドがあっても関係ありません。

16歳という若さで、学校の勉強なんて意味が無いと切り捨てた僕にだってここまで出来たのですから、あなたに出来ないはずはないのです。

美容の仕事も勉強と同じで「意味のある毎日」なんて、そう多くはありません。

毎日同じような施術、似たような会話、似たような悩みを抱えるお客様。

でも、そんな同じことの繰り返しを積み重ねることで、気づけば「意味のある存在」にあなた自身がなっているはずです。

僕は高校を中退し美容師になりました。
最初は何もかもが上手くいかなかったけど美容師はやめなかった。

「あきらめない心」こそが何よりも大事だと強く言いたいです。

「一点突破」で突き抜けろ

美容師

僕が縮毛矯正「だけ」に特化したのは、美容師として落ちこぼれだったからです。

カットもカラーも下手。周囲と比べて自信を失っていた時期がありました。 でも、唯一自信があったのが“縮毛矯正”。

「ここなら自分でも勝負できる」と感じ、そこにすべてをかけました。

一見リスクが高く見えるかもしれない。でも、それが僕にとっての覚悟でした。

今では、この選択が正しかったと胸を張って言えます。

僕の時代の美容師は画一的で「美容師とはこうあるべき」と言う考え方が当たり前でした。 でも今、美容師が一つの型にはまる必要はないと思っています。

もし美容師としてうまくいかないようだったら、型を破ればいい。

時代は“なんでも屋”より“専門家”を求めています。

一点突破の覚悟が、やがてあなたのブランドになります。

若い美容師たちへ──最後に伝えたいこと

美容師という仕事は、決して楽ではありません。 でも、それ以上に魅力とやりがいに満ちています。

「自分にしかできないこと」「得意なこと」を見つけて、それを信じてやり続けてください。

たとえそれが不器用でも、地味でも、他人から見て目立たなくても。

意味のないように見える努力の先に、必ず意味が生まれます。

誰かがあなたの手を頼りにしてくれる日が必ず来ます。

そしてその日、あなた自身も「美容師になってよかった」と思えるはずです。

だから、あきらめるな。

あなたの未来を、心から応援しています。
あなたにとって、美容師と言う仕事が幸せになるきっかけになりますように。

お客様トラブルで悩んでいる同業者や後進の美容師たちへ
こんにちは、大阪の縮毛矯正専門店・矯正屋の辻和典です。 実は今日(2025.6.25)は2名のお客様をお断りしました。 正直に言って「お客様をお断りする事」を良…
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