こんにちは、大阪・藤井寺で縮毛矯正専門の美容室「矯正屋」を一人で運営している辻です。
今日は少し辛口かもしれませんが、僕が身をもって痛感したことを正直にお話しします。
それは──
SEO対策やSNS集客なんて、今すぐやめたほうが良いかもしれない。
そんな話です。
目次
僕のリアルな体験談
「縮毛矯正 大阪」というキーワードで、僕のホームページは長い間ずっとGoogle検索で上位に表示されていました。
最低でも10位以内、つまり検索結果の1ページ目には必ず出てくる状況でした。
そのおかげで、開業以来20年ほどは広告費をかけずに、毎月新規のお客様が10〜15人は来てくれていました。
でもある時期から突然圏外に飛ばされ、何をしても戻らない危機的状況が発生しました。
それまでホームページ経由の集客に頼り切っていた僕にとって、これは本当に致命的でした。
特にコロナ期以降のここ3年ほどは、新規のお客様がほとんど来なくなり売上は激減。
それでも「大丈夫や」と虚勢を張って、「趣味の時間が増えた」とか言いながら、裏では必死にSEO対策に励む毎日。
でも、どれだけ頑張っても結果は出ませんでした。
お客様は美容室経営の血液
確かに、リピーターのお客様が沢山いれば、新規客が少なくても当面の経営は何とか回ります。
実際に僕自身もそれなりに顧客を持っていますので「常連さんがいるから大丈夫や」と思って安心していました。
でも、美容室の経営にとってお客様というのは血液のようなものです。
血液の流れが滞ると体が弱っていくように、新しいお客様の流れが止まると、美容室も少しずつ衰退していきます。
常連のお客様も、年齢やライフスタイルの変化で来店頻度が減ったり、来られなくなることがあります。
だからこそ、新規のお客様を絶えず迎え入れることは、経営を健康に保つための循環なんです。
リピーターを大切にするのは当然ですが、「新規が無い」という状態が長く続くと、知らないうちに体力が奪われていきます。
美容室経営を長く続けていくためには、新規客という血液を止めずに流し続けることが本当に大切な事なのでSEO対策に必死で励む毎日を続けていたわけです。
恐ろしい事に気づいてしまった
朝起きてまずすることは順位を確認する事。
順位が上がった下がったで一喜一憂して、またブログを書いて、SNSを更新して…
本当に消耗しました
SEOで上位表示され集客と言う恩恵を受けれるのは1ページ目の10件だけです。
「10件だけがGoogle様に生かされ、それ以外はSEO地獄に突き落とされる」この構図が現実だという事です。
全国にある20万件の美容室がトップの10件を狙っている恐ろしいほどのレッドオーシャン
なぜ自分が、その過酷な競争に打ち勝ってトップ10に入れると妄信していたのか?
今となっては不思議です。
生殺与奪の権利を他人に握られている怖さ
でも一番問題なのは、自分の商売の命綱を他人に預けていることです。
それって、めちゃくちゃ危険です。
何度も何度もGoogleの順位を見て、祈るような気持ちでブログを更新しているうちに、ある考えが頭をよぎりました。
「これ…冷静に考えたら、おかしくないか?」
だって、よく考えてみてください。
僕の生活も、家族の生活も、未来も──全部、Googleという名前の赤の他人の気分に握られてるんですよ?
まるで、「お前、明日から地の底に落ちろ」と言われたら一瞬で圏外に飛ばされる。
こっちは命がけで毎日更新してるのに、Google様は気まぐれでポチっと順位を変えるだけ。
例えるなら、
自分の人生のハンドルを他人の手に渡して、後部座席でビクビクしながら乗っているタクシーに乗っているようなものです。
「スピード出しすぎじゃないですか…!」
「この道、どこ行くんですか…!」
と小声で言いながら、ブレーキも踏めない。
そして何が恐ろしいって
そのタクシーの運転手は、気分次第で行き先を変えれるGoogleと言う名の独裁者なんです。
「お前はここまで。降りろ。」
「今日は気に入らんからランキング圏外な。」
そんな無慈悲な宣告を、ある日いきなり受けるかもしれない。
そのことに気づいた瞬間、正直ゾッとしました。
広告は「経費」ではなく「投資」
振り返ると、必死でSEOばかりやっていた頃の僕は「広告費=経費」だと思っていました。
できるだけ経費をかけずに集客したい、と・・・
でも、今では思います。
お金をかけずに集客しようとしていた自分を恥じています。
正直、同じように思っている人ってめちゃくちゃ多いんじゃないでしょうか。
「なるべく無料で集客したい」
「広告にお金をかけるのはもったいない」
「SNSで何とか頑張ればお金はかからない」
そうやって、広告を敵視してSEOやSNSにすべてを託してしまう。
でも、冷静に考えたら、それって自分の商売の未来を他人任せにする一番危うい考え方です。
どれだけ時間をかけても、結局プラットフォームの気分ひとつで消し飛ぶ世界に人生を預けている。
それがいかに愚かだったか、身をもって思い知らされました。
広告費は経費じゃない。
投資なんです。
投資しなければ、結果は出ません。
SEOやSNSは「副業」みたいなもの
SEO対策やSNS集客は確かに大切です。
でも、僕が言いたいのは順番の問題。
SEO対策やSNS集客は言ってみたら「副業」みたいなものです。
あくまでも「空いた時間」でやるものです。
そんなSEO対策やSNS集客を本業のように死ぬ気で取り組むのではなく、まずは広告でしっかり集客を安定させる。
その上で、時間や心に余裕ができたら、ゆっくりやればいい。
だからこそ・・・
もし、今SEOやSNSで消耗している美容室経営者の方がいたら伝えたい。
SEOやSNSを最優先にしてしまうと、気づいたら疲れ果てて何も残らないことがほとんどです。
何故なら全国に20万件ある美容室のうち、検索結果でトップ10に入れるのはわずか0.005%。
宝くじレベルの確率であり、SEOやSNSに頼ることは極端にギャンブルに近いって話です。
つまり、ほぼ100%負け組確定
だからSEO対策やSNS集客なんて、今すぐやめたほうが良いです。
その時間と労力があるなら、サクっと広告を回して、お客様を集めて、売上を作る。
余裕ができたら、ボチボチ副業としてSEOやSNSをやる。
そのくらいの距離感でちょうどいいんじゃないでしょうか。
脱SEO・その先にあったもの
SNSの呪縛から解き放たれた後の僕は、正直、状況が一変しました。
朝起きて「今日の順位は何位や…」と検索結果を確認することもなく、
「いいねがついてない…」「投稿が伸びてない…」と落ち込むこともない。
ストレスはゼロ。
むしろ休みが増えて、気がつけば週に一度は趣味の山登り。
「SEOって何?」って顔しながら、山の頂上でおにぎり食べてます。
あとは神社仏閣を巡って「Google様、もう順位はお任せしませんので…」と心の中で手を合わせる余裕すら生まれました。
こんなに穏やかな気持ちで集客できる日が来るなんて、本当に思ってもみなかったです。
しかも驚いたことに、SNSもSEOも放置気味なのに、広告を回しただけで新規のお客様がしっかり来てくれる。
山登りしながら「今日は誰が予約してくれたかな」ってスマホを見る瞬間が、ちょっとしたご褒美みたいになっています。
ここで書いた事は、僕自身が痛い思いをして得た教訓です。
もちろん考え方は人それぞれ。
でも、「自分の生殺与奪の権利を他人に握られることの怖さ」だけは覚えておいてほしい。
これを読んでくれた誰かが、同じ罠に落ちずに済むなら本望です。
