縮毛矯正はリタッチで行う事が最も安全な方法です。
縮毛矯正のリタッチとは、髪が新しく伸びてきて癖の出て来た部分のみに縮毛矯正の薬剤を使うと言う施術方法の事です。
もちろん矯正屋の場合このリタッチが縮毛矯正の基本になっていますが、どうやら他店では根元から毛先まで薬剤処理をするフルタッチを行う美容室が多いようです。
その為に、新規のお客様の中には「毛先までやってもらうのがあたりまえ」とか「根元だけって、なんか損した気分になる」って人もいるのですが、それは全然間違った認識でフルタッチを行うから縮毛矯正のトラブルがおこるのだと言う事を知っておいてください。
縮毛矯正とは不必要な箇所には何もしない事が大切
不必要な箇所とは、すでに縮毛矯正をしている部分の事です。
縮毛矯正で一度ストレートにした部分が癖毛に戻ることはありませんので、前回に施術した部分に髪の負担になる薬剤を使う必要は一切ない訳です。
逆に、不必要な部分(既ストレート部)まで薬剤処理をするような事をするから髪にトラブルが起こるわけです。
縮毛矯正 に失敗されたお客様の話
先日来られた新規のお客様は、縮毛矯正の失敗で髪がチリチリのテロテロになって矯正屋へ駈け込んできました。
僕が見ても、かなり酷い状態で、ご本人は凄く凹んだ気持ちと不安感を持って毎日を過ごしています。
この縮毛矯正の失敗は、なぜ起こってしまったのか?
それは安易な判断から、リタッチではなく根元から毛先までのワンタッチで施術してしまったからです。
実は施術する側からするとリタッチって凄く複雑な工程でメンド臭くて作業的に大変なのです。
ワンタッチでの施術の方が倍以上は楽ちんなので、安易にワンタッチで施術する美容師も多くいます。
お客様自身は「今までの美容室では、新しく生えてきた根本の部分しか矯正していません。」と伝えたらしいのですが「僕は大丈夫!絶対にチリつかせないから任せて!」「毛先は化粧品扱いの極々弱い薬をつけるので仕上がりを楽しみにしてて」と自信たっぷりに言われたそうです。
今回、施術してくれた美容師さんは以前縮毛矯正専門店で働かれていた経験もあるそうですが・・・
完全に慢心していますね。
そして慢心している美容師は高確率で失敗します。
結果的にチリチリのテロテロの酷い状態になってしまったお客様は気の毒としか言いようがありません。
かなり傷んでいますので、この状態を元の状態に戻すのには3年は必要だと思います。
このような事を起こさない為にも、縮毛矯正は安全なリタッチで行うべきなのです。
職人は臆病でなくてはならない
確かに僕も「絶対に大丈夫だから」と言う、そんな錯覚に陥るときがあります。
でもそんな錯覚に陥った時は、必ずといって失敗します。
- 僕なら大丈夫!
- 絶対にチリつかせない
なんて気持ちが芽生えると見えるものも見えなくなってしまいます。
そして普段なら絶対にしないような危険なことも平気でやってしまうのです。
お客様に良いところを見せようと不必要な部分にチャレンジしても、結果的に失敗していてはお客様に迷惑をかけるだけなのです。
職人は臆病なぐらいで丁度いいです
常に慎重に自分の技量に慢心せず
そのお客様の髪の3年後を考える事
矯正屋では、この精神を持って縮毛矯正の施術に当たっています。
- 僕は大丈夫!絶対にチリつかせないから任せて!
- 毛先は化粧品扱いの極々弱い薬をつけるので仕上がりを楽しみにしてて
と言うような「慢心」と感じる発言をする美容師には注意が必要ですのでご注意下さい。